| ≪お仕事どうする?なにして稼ぐ?≫ |
| | 1.賃金支払の5つの原則 | 2.最低賃金 | 3.ノーワーク・ノーペイの原則 | 4.賃金台帳 | 5.平均賃金 | | 6.賞与や退職金について | 7.割増賃金 | 8.時間外労働と深夜労働に関する注意点 | 9.制裁としての減給 | |
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| *法令は変更されることがありますので、必ずご確認ください。 1.賃金支払の5つの原則 1)貨幣払いの原則 実物支給を原則的に禁止するもの。(小切手等での支払いも禁止) 例外として、口座振込は以下の条件を満たせば認められている。 (1)労働者本人の同意を得る (2)労働者の指定する本人名義の口座に入金 (3)賃金金額を賃金支給日に引き出せる 2)直接払いの原則 これは、代理人による中間搾取を防止するためのもの。 (親族や後見人、代理人また労働者から権利を譲渡された者に対してであっても支払は無効となる。) 本人以外に支払できる場合 ・病気欠勤中の労働者の妻子等の使者に対して支払いする場合 ・また国税徴収法や民事執行法に基づく賃金債権の差し押さえを受けた場合等 3)全額払いの原則 賃金は、原則として全額を労働者に支払わなければならない。 (前借りしているような場合でも、一旦全額を労働者に支払った後、返済してもらう。) 以下の場合一部控除して支払うことができる。 ・所得税の源泉徴収、社会保険料の控除等、法令に定めがある場合 ・労使協定がある場合の労働組合費、社宅料、親睦会費、購入物の代金等 (労使協定は労働者の過半数で組織する労働組合か、労働組合がない場合は労働者の過半数を代用する者と書面にて締結する。) 4)毎月1回以上払いの原則 賃金は毎月1日から末日までの間に、最低1回は支払わなければならない。 勤務成績に応じて、あるいは臨時に支払われる賃金(賞与や退職金等)や、1ヶ月を超える期間の勤務成績によって支払われる賃金(勤続手当や皆勤手当等)は例外。 5)一定期日払いの原則 賃金は毎月25日や末日というように一定期日を定めて支払わなければならない。 (毎月第3金曜日のように、月によって変動したり特定できない定め方はできない。) 賃金支払日が休日の場合は、支払日を繰り上げたり、繰り下げたりすることができる。 *会社は労働者本人やその収入で生計を維持している者の出産、疾病、災害、結婚、死亡、または1週間以上の帰郷費用として賃金を請求された場合は、賃金の支払期日前でも働いた分の賃金を支払わなければならない。(働いた分以上支払う必要はない。) *賃金に関する規定は就業規則に設けるか、別規定を設けることもできる。 2.最低賃金 最低賃金に満たない賃金で労働者を使用することはできない。 産業別と地域別に最低賃金の額は異なる。(両方に該当する場合は高額な方の金額。) ほぼ毎年1回秋頃に改定される。所轄の労働基準監督署や都道府県労働基準局で確認。 1)使用者が都道府県の労働基準局長の許可を受けた場合に限り、 以下の労働者は最低賃金の適用は除外される。 (1)試用期間中の者 (2)精神や身体の障害で労働能力の低い者 (3)所定労働時間の特に短い者 (4)軽易な業務に従事する者 (5)継続的労働に従事する者 (6)認定職業訓練を受ける者で、労働省令で定める者 2)最低賃金の対象から除外される賃金(これらを除いて最低賃金額になるようにする。) (1)1ヶ月を超える期間で支払われる賃金(賞与や皆勤手当等) (2)臨時に支払われている賃金(慶弔見舞金や退職金等) (3)時間外・深夜・休日の割増賃金 (4)通勤手当、家族手当等 3)最低賃金には日額と時間額がある。 日額は、月給や日給の労働者に適用され、時間額は時間給の労働者にだけ適用される。 *月給制の賃金の計算 (月額賃金−最低賃金から除外される賃金)÷(年間所定労働日÷12ヶ月) これが、最低賃金日額より多くなくてはならない。 3.ノーワーク・ノーペイの原則 賃金は労働に対する報酬ですから労働者が働かなければ、賃金を支払う必要はない。 (年次有給休暇は例外) 以下のような場合、賃金を支払う必要はない。 1)遅刻、早退、私用外出、欠勤、育児時間、公民権行使時間(選挙の投票等) 2)休暇、休職、休業(法定の産前産後休業や育児・介護休業・生理休暇の他、会社独自の慶弔休暇や病気療養の休業・休職) 3)ストライキ(ストライキには賃金を支払うことはできない。支払うと不当労働行為となる。) *ストライキ以外は賃金を支払うようにしてもよい。 4.賃金台帳 事業場毎に賃金台帳を作成し、支払の度にすみやかに記入しなければならない。 1)賃金台帳は最後の記入日から最低3年間保存しなければならない。 (他の労働者名簿、雇入、解雇等労働関係の重要書類も最低3年間保存。) 2)賃金台帳の記載事項(様式は常用労働者と日雇い労働者の2種類) 常用労働者(様式第20号) (1)氏名 (2)性別 (3)賃金計算期間 (4)労働日数 (5)路宇津男時間数 (6)時間外、深夜、休日労働時間数 (7)基本給、手当その他賃金の種類毎の額 (8)賃金から控除した額 日雇い労働者(様式第21号) 日々支払の度に記入するため、賃金計算期間の項目がない等簡素化されている。 5.平均賃金 年次有給休暇の賃金や解雇予告手当、休業手当や労災補償、制裁としての減給額を決定する際等に平均賃金を計算する必要がある。 1)計算式 平均賃金=過去3ヶ月の総賃金額÷過去3ヶ月間の総暦日数 2)過去3ヶ月の総賃金額 (1)支給日ではなく賃金締切日を基準として計算する。 例えば、締切日25日、支給日が翌月5日で、4月1日付解雇なら、3/25・2/25・1/25で締めた賃金の総合計額。 (2)総賃金額から除外する賃金 ・3ヶ月を超える期間で支払われる賃金(賞与や皆勤手当等) ・臨時に支払われている賃金(慶弔見舞金や退職金等) ・法令や労働協約に基づかない実物給与 (3)総賃金額から除外する期間 ・業務上の傷病による休業期間 ・産前産後の休業期間 ・使用者の責任による休業期間 ・育児休業・介護休業の期間 ・試用期間 3)過去3ヶ月の総暦日数 例えば、1月から3月なら、1月は31日、2月は28日、3月は31日で、合計90日。 4)日給や時給の場合は、平均賃金の最低保証額が定められている。 過去3ヶ月間の賃金総額を、その期間中に労働した日数もしくは時間で除した金額の100分の6。 6.賞与や退職金について 賞与や退職金に関して労働基準法には特に規定はない。 必ず払わなければならないものではない。雇用契約、就業規則、労働協約等で決める。 1)賞与 (1)就業規則に賞与の支払時期や支払方法を規定しただけで支払義務が生じるわけではない。労使協定に基づいて労働者の勤務成績等を査定し具体的な金額を決めた段階で支払義務が生じる。 (2)支給日在籍要件 支給日に在籍している者に対して賞与を支給すること。多くの会社で就業規則に規定している。規定がない場合は、勤務日数の割合分支給しなければならない可能性もある。 *定年退職や整理解雇の場合適用できないとする考えが有力。 2) 退職金 (1)就業規則への記載事項 ・就業規則に項目を設け規定するか、別規定にすることもできる。 ・退職金支払の対象となる労働者の範囲(正社員のみ、勤続3年以上等) ・退職金の決定、計算及び支払方法 (勤続年数の数え方や、退職理由による違い、口座振込みか小切手か等) ・退職金支払時期についての記載 (一時金か年金か、分割か。支払期間を定めない場合、退職後7日以内に支払う。) (2)就業規則等に退職金支払に関する記載がなくても、長年の慣行として支払っている場合、支払義務が生じることがある。 (3)中小企業退職金共済制度もある。 単独の会社として退職金制度導入が困難な中小企業が対象で、国からの補助金と公的共済制度によって支援している制度。 (4)退職金は労働者本人の同意があれば小切手で支払うことも可能。(貨幣払いの原則の例外) 7.割増賃金 法定労働時間を超えて労働者を働かせることを時間外労働と呼び、割増賃金を支払わなければならない。 1)労働時間には、法定労働時間と所定労働時間がある。 (1)法定労働時間 原則として、1週間40時間以内で、1日8時間以内。 (1週46時間の特例や、変形労働時間、フレックスタイム制の場合は例外。) (2)所定労働時間 事業場で法定労働時間の範囲内で設定できる労働時間。(法定労働時間を超えることはできない。) 2)割増賃金率 (1)時間外労働:25%以上(法定労働時間を超える労働) (2)深夜労働:25%以上(午後10時から午前5時までの労働) (3)休日労働:35%以上(週1回以上または4週に4回以上の、法定休日の労働) *組み合わせによる割増賃金率 ・休日+深夜+時間外=60%以上 ・休日+深夜=60%以上 ・深夜+時間外=50%以上 ・休日+時間外=35%以上 (法定休日に労働する休日労働は、時間外労働の時間数に含まれない。 つまり、休日割増賃金を支払うだけで、時間外割増賃金を支払う必要はない。) 3)割増賃金の計算 割増賃金= (基本給の1時間分の金額+諸手当の1時間分の金額−除外する手当の1時間分の金額)×割増分の労働時間×割増賃金率 (1)基本給の1時間分の金額の計算 ・時給場合=時給 ・日額の決まった日給=日給÷1日の所定労働時間 ・日によって所定労働時間の異なる定額日給制=日給÷1週間における1日平均所定労働時間 ・1週の金額が決まっている週給=週給÷1習慣の所定労働時間 ・週によって所定労働時間の異なる定額週給制=週給÷4週における1週平均所定労働時間 ・月額の定められた月給制=月給÷月の所定労働時間 ・月によって所定労働時間が異なる定額月給制=月給÷1年間における1ヶ月平均所定労働時間 ・月給制や週給以外の定額の旬給等=旬給等の定額÷平均所定労働時間 ・出来高払制その他の請負給=算定期間の賃金総額÷算定期間の総労働時間 ・賃金締切日のある出来高払制=締切期間の賃金総額÷締切期間の総労働時間 ・複数以上で構成される賃金=構成部分を計算した金額の合計 *基本給の1時間分の金額計算から除外される賃金 ・1ヶ月を超える期間で支払われる賃金(賞与等) ・臨時に支払われている賃金(慶弔見舞金や退職金等) (2)諸手当の1時間分の金額 労働の報酬の場合は算入する。(役職手当、地域手当、住宅手当、精勤手当等) その手当の支給期間の所定労働時間で除して1時間分を算出。 (3)除外する手当の1時間分の金額 労働の報酬以外は除外する。(通勤手当、家族手当、別居手当、子女教育手当等) その手当の支給期間の所定労働時間で除して1時間分を算出。 8.時間外労働と深夜労働に関する注意点 1)時間外労働(割増賃金率25%) 1日8時間と1週間40時間の法定労働時間を超える労働。 (1日8時間を超えてなくても、1週40時間を超えた時間は割増賃金が必要。) (1)所定労働時間を超えても、法定労働時間を超えていなければ、割増賃金を支払う必要はない。(もちろん支払ってもよい。) *例えば、1日の所定労働時間が7時間なら、1時間の残業は割増の必要なし。 (2)時間外労働は、年少者と女子を除いて制限はないが、目安時間が設けられている。 ・目安時間・・・1週間:15時間、2週間:27時間、4週間:43時間、1ヶ月:45時間、2ヶ月:81時間、3ヶ月:120時間、1年:360時間 2)深夜労働(割増賃金率25%) 午後10時から午前5時までの労働。 ・法定労働時間内であっても、深夜の労働には割増が必要。 *満18歳未満の年少者を深夜労働させることはできない。 3)休日労働(割増賃金率35%) 法定休日に労働させる場合は、35%の割増賃金を支払わなければならない。 ・所定休日には法定休日と法定外休日がある。 所定休日:就業規則等であらかじめ定められている休日。 (1)法定休日 労働基準法で定められた休日。 労働者に対して毎週1日以上または4週に4回以上休日を与えなければならない。 (日曜日である必要はない。) *法定休日に労働する休日労働は、時間外労働の時間数に含まれない。 (休日割増賃金を支払うだけで、時間外割増賃金を支払う必要はない。) (2)法定外休日 所定休日の内、法定休日以外の使用者が自主的に与えた休日。 例えば、週休2日制の法定休日でない休日や祝日、年末年始の休日、創立記念日等。 *法定外休日を出勤にしても割増賃金を支払う必要はない。(もちろん支払ってもよい。) 7)三六協定 時間外・休日労働に関する労使協定。(労働基準法第36条に基づく協定のため、一般的に三六協定と呼ばれる) この協定を締結していなければ、時間外・休日労働をさせることは法的にできない。 ○労使協定とは 使用者と(労働者の過半数で組織された)労働組合と書面で協定すること。 該当する労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する者と書面で協定する。 労使協定は、就業規則や労働協約にように、労働契約の条件を無効にしたり引き上げたりする効果はない。 8)時間外や休日労働の制限の適用を受けない者 以下の者は適用を受けない。 (1)管理監督者(以下管理監督者として該当する要件) ・労務管理の決定に加わり、労務管理上の権限があって経営者と一体的立場にある。 ・本人の業務を自由に裁量する権限があり、出退勤も規制されない。 ・地位にふさわしい給与や役付手当が支払われている。 (2)機密事務を取り扱う者 本人の業務について裁量権があり、管理職並の待遇の場合。 (3)監視や継続的労働をする者で、労働基準監督署長の許可を受けた者 実労働より手待時間が多く、疲労や精神的負担が少ないため。 (4)農業及び畜産水産業に従事する者 天候や気象等に左右される労働のため。 ・上記の者は (1)1日8時間、週40時間の法定労働時間の制限が無い。 (2)法定休日を週1回または4週4日以上与える必要が無い。 (3)休憩時間を与える義務が無い。 つまり、時間外や休日労働の割増賃金を支払う必要も無い。 *但し、深夜労働の割増賃金の支払は必要。 9.制裁としての減給 勤務態度の問題等、制裁として減給する場合以下のことに注意。 (1)1回の減給額は1日の平均賃金の半額を超えることはできない。 このときの平均賃金の起算日は、減給の制裁の意思表示が相手に到達した日。 (2)1ヶ月の減給の総額は、月給の10分の1を超えることはできない。 (3)賞与からの減給額は、賞与の10分の1を超えることはできない。 (4)制裁減給は就業規則に明示しておくことが望ましい。 例えば、月に何回以上遅刻で1日分の賃金が減給されるとか、30分以内の遅刻も30分の減給にする等。 *遅刻当日の残業で、1日の総労働時間を調整することは可能だが、翌日に早出させる等、持ち越すことはできない。 |
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