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| *法令は変更されることがありますので、必ずご確認ください。 1.解雇 解雇には普通解雇(通常解雇・整理解雇)と懲戒解雇がある。 1)普通解雇 労働者の行為だけが原因ではない解雇。解雇には正当な事由が必要。 (1)普通解雇の主な事由。 ・勤務成績が著しく不良で就業に適さない場合。 ・技能や能率が著しく劣る場合 ・身体または精神の障害により業務に耐えられないと医師が診断した場合 ・著しい秩序違反 ・リストラ等経営上の都合による人員整理 (2)労働基準法の解雇禁止事由 ・業務上の負傷や疾病の療養で休業する期間と、その後30日間の解雇禁止。 *但し、療養開始後3年経過しても負傷や疾病が直らない場合、使用者が平均賃金の1200日分を支払う打切補償を行うか、労災保険による傷病保障年金を受ける場合は解雇できる。 ・産前産後の休業期間(産前6ヶ月・産後8ヶ月)と、その後30日間の解雇禁止 2)懲戒解雇 労働者に違反行為がある場合、懲戒解雇の規定があれば懲戒解雇できる。 (懲戒解雇の場合、重大な違反行為が原因であるため一般的に即時解雇や、退職金を支払わない場合が多い。) (1)即時解雇する場合 ○即時解雇とは 解雇予告手当(平均賃金の30日分)を支払わず即時に解雇すること。 即日解雇する場合、労働基準監督署長の認定を受けなければならない。 (懲戒解雇でも、解雇予告手当を支払えば認定を受ける必要はない。) (2)退職金を支払わない場合 就業規則や退職金規定に、支払うか否かを規定しておく必要がある。(規定がなければ支払うことになる。) 全額不支給や一部不支給等の規定もしておくことが望ましい。 3)解雇予告と解雇予告手当 (1)解雇予告 労働者を解雇する場合、30日以上前に解雇日を特定し予告をしなければならない。 *解雇予告の30日は、暦日の30日で休日を含み、解雇予告の当日は含まない。 つまり、解雇予告日と解雇日の間に、まるまる30日間ないといけない。 *解雇日を特定しない予告は、解雇予告とはならない。 (2)解雇予告手当 解雇予告をせずに解雇する場合、平均賃金の30日分以上の手当を支払わなければならない。 ・30日未満の解雇の予告を行う場合は、不足期間分の解雇予告手当を支払う。 ・解雇予告手当は、解雇と同時に直接労働者に支払わなければならない。 *懲戒解雇で、解雇予告手当を支給せずに解雇する場合は、労働基準監督署長の認定が必要。(解雇予告除外認定申請書の提出) (3)解雇予告や解雇予告手当なしに解雇できる労働者 ・1ヶ月以上引き続き使用されていない日雇労働者 ・2ヶ月以内の期間を定めて使用される者 ・季節的業務に4ヶ月以内の期間を定めて使用される者 ・14日以内の試用期間中の者 *但し、これらの者を、上記期間を超えて使用すると解雇予告や解雇予告手当が必要。 (4)解雇予告や解雇予告手当なしに解雇できる場合 天災事変その他やむを得ない事由で事業の継続が不可能な場合か、労働者の責に帰すべき事由の場合。 *但し、労働基準監督署長の認定が必要。 4)整理解雇について ・整理解雇を行うには合理的な理由が必要。 (1)解雇を回避する為のどりょくをしている。 (2)それでも人員削減の必要性がある (3)解雇する労働者の選定に客観的な基準がある (4)解雇に至る手続きの妥当性 ・整理解雇の手順 (1)希望退職者の募集 (2)配転 (3)一時帰休 (4)労働時間の短縮 (5)残業の廃止 (6)新規採用の中止 (7)昇給停止 (8)賃金切り下げ (9)一時金支給中止 (10)賞与支給中止 ・整理解雇者の基準 (1)事業場の秩序を乱す者 (2)業務上の協調性のない者 (3)職務怠慢な者 (4)技能低位な者 (5)欠勤の多い者 (6)病弱な者 (7)配転の困難な者 (8)経営効率化への寄与の低い者 2.退職 1)雇用関係の終了は、定年退職、自己都合退職、解雇等様々な場合がある。 (1)定年退職 定年年齢は60歳を下回ることはできない。(高年齢者雇用安定法「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」による。) (2)自己都合による退職 ・期間の定めのない労働契約者の場合 退職を申し出てから2週間を経過すれば退職できる。 (退職願等の文章でなく、口頭でも可能。) *逆に言えば、労働者には2週間前の退職予告義務があるということ。 *会社が退職の承認をしない内は、労働者は退職の撤回をすることが可能。 (会社の承認も、特に文書を交付しなくても人事権のある使用者の承認で成立する。) *退職予定日を記入し、退職願を提出してもらうのが望ましい。 ・期間の定めのある労働契約者の解約申し入れの場合 契約期間が6ヶ月以内の場合は、契約期間の前半、6ヶ月以上の場合は3ヶ月前までに申し入れれば、契約の更新の打ち切り契約期間終了後退職できる。 *契約期間中は契約を打ち切り退職することはできない。 (3)労働者の死亡 労働契約は労働者自身に専属するものなので、死亡により労働契約は終了する。 (4)企業の状況が変化した場合の雇用契約 ・企業が合併した場合:労働契約は継続する。 ・企業が解散、廃業、倒産した場合: 企業の清算手続き中に労働者が解雇された段階、または清算終了に伴い労働契約は終了する。 ・営業権の譲渡があった場合: 営業譲渡された当事者と労働者との同意次第。同意しない場合、労働契約が終了。 ・個人企業で使用者が死亡した場合:企業が存続している場合は、労働契約も継続。 2)退職者の権利・義務 (1)年次有給休暇 年次有給休暇を退職者から請求された場合、実質的に時季変更権を行使することはできないため、退職日までに付与しなければならない。 *業務上問題が生じる場合は、労働者との話し合いで一部請求を諦めてもらうような妥協点を見つけることも考える。 (2)退職金 就業規則や労働契約、労働協約等に退職金の支払いが明示されている場合、それに従う。(規定がなく慣行ともなっていない場合、特に支払の義務はない。) *就業規則等に、懲戒解雇や自己都合の場合、全額または一部不支給にする等の規定もしておくようにする。(規定がなければ、そのような場合も全額支払うことになる。) *就業規則等に、支払期日も規定しておく。規定がない場合は、請求から7日以内に支払わなければならない。 (3)退職者へ渡すもの、返してもらうもの 退職者へ渡すもの ・労働者の権利に属する金品(賃金、退職金、積立金、保証金、貯蓄金等)は、7日以内に支払わなければならない。 (退職金に関しては、就業規則等に支払期日が規定されていればそれに従う。) ・源泉徴収票 ・年金手帳(労働者から預かっている場合) ・雇用保険被保険者証(退職者がハローワークへ提出するもの。) ・離職票(退職後10日後位にならないと発行されない、ハローワークへ) ・健康保険被保険者資格喪失証明書(退職者が国民健康保険に入るのに必要。) 退職者から返してもらうもの ・健康保険被保険者証 ・身分証明書 ・定期券 ・名刺、制服、その他会社の備品等 ・会社に債務がある場合は、その返済 (4)公共職業安定所への提出物 ・労働者が死亡、退職または解雇によって離職した場合、事業主は離職証明書を提出する。 ・30人以上の離職者がある場合は、大量雇用変動を届出なくてはならない。 (5)使用証明書 退職・解雇者から使用期間、業務の種類、その事業における地位及び賃金についての証明書を請求された場合、使用者はすぐにその証明書を交付しなければならない。 *使用証明書に労働者の請求しない事項を記入することはできない。 (6)自己都合退職は解雇に優先する 解雇予告期間中の労働者が、転職のため自己都合退職を申し入れた場合等でも退職が認められる。 また、解雇予告期間満了後、他の会社で勤務するための雇用契約を、解雇予告期間中に締結することもできる。 |
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